仙台でWebシステムの受託開発を行っている株式会社FITSです。
弊社では業務のさまざまな場面でAIを活用しています。今回は、会社のブログサーバーの引っ越し作業を、AIエージェント(Claude Code)と一緒にやってみた話をご紹介します。しかもネコちゃんが作業してくれます。
きっかけ:ブログのサーバーを新しくしたい
弊社のブログは、AWSのLightsailというサービスの上でWordPressを動かして運用しています。
このブログサーバー、もともと一番小さいプラン(メモリ0.5GB)で動かしていたのですが、WordPressを快適に動かすにはちょっと力不足。さらに、サーバーに入っているソフトウェア(データベースやWebサーバー)のバージョンが古くなってきていました。
そこで、新しいサーバーを立てて、データを引っ越そうということに。ついでにメモリも倍増させます。
| 項目 | 旧サーバー | 新サーバー |
|---|---|---|
| メモリ | 0.5GB | 1.0GB(2倍) |
| ディスク | 20GB | 40GB(2倍) |
| 月額 | $5.0 | $7.0(+$2) |
| データベース | 古いバージョン | 最新バージョン |
| Webサーバー | 古いバージョン | 最新バージョン |
月額たった$2アップで、メモリもディスクも倍。ソフトウェアも全部最新。やらない理由がありません。
でも、サーバーの引っ越しってめんどくさい
サーバーの引っ越しって、地味に手順が多いんです。
- 新しいサーバーを作る
- セキュリティの設定をする
- 旧サーバーからデータベースやファイルをコピーする
- 新サーバーに取り込む
- ちゃんと動くか確認する
- ネットワークの向き先を切り替える
- SSL証明書(httpsの鍵)を設定する
- 後片付けをする
手作業でやると、どこかで打ち間違えたり、手順を飛ばしたりしがち。そこで……
AIに全部やらせよう
Claude Code(Anthropic社が提供するAIエージェント)は、ターミナル(黒い画面)で動くAIです。人間がキーボードで打つコマンドを、AIが代わりに実行してくれます。
つまり、サーバーにSSH接続してコマンドを打つ作業も、AIにお任せできるわけです。
やったこと
Claude Codeに「ブログサーバーを新しいインスタンスに移行して」と伝えたところ、こんな流れで進みました。
- 計画を立てる — AIが移行手順を10ステップで提案(数秒)
- 移行スクリプトを作る — AIが約330行のシェルスクリプトを自動生成(数十秒)
- 人間がレビューする — 内容を確認してバグを1件発見・修正(数分)
- 実行する — スクリプトを実行して、AIが全工程を自動で処理
計画もスクリプト作成も一瞬。人間がやるのはレビュー(確認)だけです。
レビューで見つけたバグ
AIが作ったスクリプト、ほぼ完璧だったのですが、1つだけバグがありました。
サーバーの引っ越しでは、途中でネットワークのアドレスを旧サーバーから新サーバーに付け替えます。AIはこの「付け替えた後も、古いアドレスに接続しようとしていた」んです。
住所が変わったのに、前の住所に手紙を送っちゃうようなもの。これは人間がレビューして発見・修正しました。
ちなみに、今のAIはプロンプト(指示)や用途を適切に設計すれば、レビュー作業もAIに任せることができます。今回はあえて人間がレビューしましたが、次回は「レビュー担当AI」を用意するのもアリですね。
作業ネコちゃんと監督ネコちゃん
せっかくなので、実行も少し楽しくしました。
画面を上下に2分割して、「作業ネコちゃん」(作業する側)と「監督ネコちゃん」(チェックする側)の2匹のAIエージェントに役割を分けて実行させました。
監督ネコちゃんは、作業ネコちゃんから報告を受けるたびに内容をチェックして、問題なければ「ヨシッ!」と承認します。特に重要な工程(ネットワーク切り替えなど)では、監督ネコちゃんの承認がないと先に進めない仕組みです。
監督ネコちゃんが「ヨシッ!」で承認。ネットワーク切り替えという重要な工程も安心です。
全工程完了!監督ネコちゃん「ヨシッ!!!」作業ネコちゃん「移行完了ニャーーー!!!」
実際の作業はすべてAIが自動で行っています。人間はターミナルを眺めているだけ。ネコちゃんたちが頑張ってくれました。
移行結果
無事、ブログの引っ越しが完了しました。
| 項目 | 移行前 | 移行後 |
|---|---|---|
| メモリ | 0.5GB | 1.0GB |
| データベース | 旧バージョン | 最新バージョン |
| Webサーバー | 旧バージョン | 最新バージョン |
| SSL証明書 | 設定済み | 新規取得・設定済み |
| 月額 | $5.0 | $7.0 |
サーバーの中身はすべて最新になり、メモリにも余裕ができました。ブログの表示速度も体感で速くなっています。
AIにインフラ作業を任せてみて
今回の移行を通じて感じたのは、AIは「速くて正確な作業員」として非常に優秀だということです。
- 計画立案:移行手順の洗い出しが数秒で完了
- スクリプト生成:330行の移行スクリプトが数十秒で完成
- 実行:10ステップの作業を自動で正確に実行
- チェック体制:監督ネコちゃん+作業ネコちゃんの2体制で安全に運用
今回は人間がスクリプトをレビューしてバグを1件見つけましたが、実はこのレビュー作業もAIに任せることができます。プロンプト(指示)や用途を適切に設計すれば、AIが計画・実行・チェックまで一貫して担える時代になっています。
もちろん、お客様の大事なシステムをお預かりする以上、最終的な判断と責任は人間が持ちます。大事なのは、「AIにどこまで任せて、どこで人間が判断するか」を正しく設計すること。AIの得意・不得意を把握した上で、適切に使い分けることが重要です。
まとめ
弊社FITSは仙台を拠点に、こうしたAI活用を日常の業務に取り入れながら、Webシステムの開発・運用を行っています。
「AIってどう使うの?」「自社の業務にも使えるの?」といったご相談も大歓迎です。仙台でAIを使っていろいろやっている会社として、お気軽にお声がけください。
この記事の執筆・移行作業は、Claude Code(Anthropic)を活用して実施しました。ネコちゃんたちもお疲れさまでした。
